喘息の応急処置について

喘息の応急処置を知りたい方に向けて、今回は正しい喘息の応急処置について解説してみたいと思います。薬の使用はもちろんのこと、それらがない場合などもあると思います。今回はそれぞれのパターンについて紹介していきたいと思います。まずは大前提のことではありますが、喘息の応急処置を知る前に、病院に通っていることはもちろんのこと、軽いものであると医者ではないのに判断しないことです。また、本人がかなり苦しそうにしているならば、迷わず救急車を呼んでください。それくらい喘息というのは危険な病気です。

 

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喘息の応急処置を紹介します

■座らせる
まず、喘息の応急処置としては座らせることが一番良いです。喘息患者にとって、寝ているよりも楽な姿勢で、呼吸がしやすい状態でもあります。もちろん、横になりたいとの要望があればそのようにすべきですが、応急処置としては、まずは座らせるというのが患者本人にとって一番楽な姿勢であることが多いです。ちなみに筆者も気管支喘息で、ヒューヒューという音が出ているくらいのものを患っておりましたが、本当に苦しいときはこの体勢が一番でした。

 

■コーヒーを飲ませる
喘息の応急処置で必要なのは、水分補給の他にもカフェインを摂取させることです。コーヒーではなくカフェイン剤や、それらが入っているものがあれば、ぬるい状態で飲ませるようにしましょう。冷たくても熱くても気管支に刺激を与えてしまう可能性があるので、今回の応急処置の場合はぬるい状態です。苦しい状態なのに、熱いものを冷ましながら飲ませるというのも中々の苦行です。カフェインと気管支拡張剤の一部は成分が似通っていることもあり、実際に気管支を拡張してくれる効果があります。

 

■吸入をさせる
当たり前のことでもありますが、吸入を持っているならばさせるようにしましょう。いよいよ吸入が出来ないというような状態になれば、迷わず救急車を呼ぶようにしてください。手持ちの吸入薬があるならば、しっかりと吸入が出来ているか、応急処置をしている最中に見てあげましょう。まずは、息を吐ききって、次に空気を体に入れると同時に吸入を勢い良く吸い込むことで正常に完了しております。

 

■大きく息を吸って限界まで止める
喘息の応急処置として、不思議に思うかもしれませんが、まずは息を大きく吸って限界まで止めるようにしましょう。このことによって、体は元に戻ろうとしたり、酸素をより多く取り入れようとして次の呼吸がよりはっきりとしたものになります。もちろん応急処置なので、治療効果があるわけではありません。薬も何も無いときに使うもので、筆者も苦しくなってどうしようもないときにはこの方法を試していました。吸入をしたと体に錯覚させることもできるので、そういったメンタル的な効果もある場合があります。

 

■アンモニアを吸わせる
スポーツ選手がトレーニングの時にアンモニアを吸うことがあるというのはご存知でしょうか。スポーツの大会本番では効果がありすぎるので禁止されているくらいです。これを吸うことによって、呼吸が幾分かマシになるといったものです。これまた治療そのものではないので、あくまでも応急処置という程度にとどめるようにしてください。薬局などで販売しており、数百円程度で手に入ります。口ではなく、鼻から吸わせるようにしてください。もちろん、これでもダメな場合もあることをご了承ください。

 

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■スポーツドリンクを飲ませる
喘息の発作が起こってしまった場合、水分補給はかなり重要です。糸状の痰が気管支に絡んでしまうことがあり、それを排出するのが水分が不足すると困難になってしまうことがあります。スポーツドリンクは人間の体の浸透圧に合わせて作られているので、これを素早く補給することで喘息が楽になる傾向にあります。薬もなにもないんだけどという場合には、座らせてスポーツドリンクをゆっくりと飲ませるようにしてください。筆者は学生時代に喘息を患っておりましたが、たまたま看護をしてくれた先生がその知識を前もって知っており、これにかなり助けられました。

 

■アレルゲンを排除する
アレルギー性の喘息であれば、喘息が起こっているのはアレルゲンがあるからです。砂埃やエアコンから出るカビなどがアレルゲンとなって、喘息の発作が出ている可能性があります。その可能性がある場合は、その場から退避させて、しばらく様子見するようにしましょう。これが案外応急処置になることもあります。ただ、これが使えるのは中学生くらいまでということも忘れないでください。大体高校生くらいになってくると、アレルゲンではなくストレス性の発作に切り替わってくるという点も注目です。

 

■運動をしているならば中止させる
当たり前でもありますが、運動をさせている最中に喘息の発作が起こっているならば応急処置としては、即座に中止させるようにしてください。たまに、運動をそのまま我慢して続けさせているというようなケースも見かけます。実際に筆者も、精神論を唱える人にずっと運動をさせられたおかげか、これが発端で入院することになりました。発作が軽い状態といえど、起こっているのはかなり危険な状態だと思ってください。また、自分が聞いても分かるくらいのぜーぜーという音が出ているならば、かなりの苦しさを感じている状態です。

 

■ツボを刺激してあげる
喘息の患者はツボを刺激してあげることで、応急処置になることがあります。特に注目されていませんが、経験談として背中を刺激してあげることをおすすめします。こちらについては過去に紹介したのでそれを参考にしてください。実際に筆者も薬が効かない時に、そこを刺激してもらいましたが、痰の排出がかなりスムーズになって、心の底からかなり助かったと思いました。応急処置として、背中の部位を刺激してあげることは案外あなどれません。

 

喘息のツボ、背中や手などを解説!

 

■水気のあるところに連れて行く
アレルギー性ではないことが前提ではありますが、お風呂やプールなど、水気のあるところで休ませるのも良いです。もちろんその前に水分補給やある程度の応急処置をしていることが必要になります。口や鼻から、水気を吸収するので、それによって呼吸が楽になることもあります。特に病院でやるような吸入については水分が多く含まれていることがあります。それは、喘息で気管支に溜まってしまった痰をうまく除去することが自力で可能になるからというしっかりとした理由があります。

 

■飴をなめさせる
ハッカ入りの飴や、カフェイン入りの飴があれば、応急処置としてそれをなめさせるようにしてください。個人的おすすめはハッカが入ったものです。リラックスできる効果があるほか、少しは呼吸が楽になったと体が錯覚してくれます。発作そのものにストレスを感じて、患者本人もどうしようかと思っていることもあるので、そのタイミングで飴を1つでも渡してあげると少しは改善する見込みがあります。ただ、本当に改善したとしても気管支の炎症は起こっていることを忘れないようにしてください。

応急処置よりもなによりも病院か救急車を

応急処置を考えている暇があれば、すぐに病院に行って吸入をするか、かなりの苦しさがあるならば迷わず救急車を呼ぶようにしてください。これは大げさでもなんでもないことです。下手をすると命を落とすことがある可能性がある病気なのです。応急処置をしてもどうにもならないというのであれば、まずはこれらのどれかでしっかりと対処することが鉄則です。病院に向かっている間に少しでも楽にしてあげようという意味で、応急処置をするのは良いと思います。しかしながら、それらだけで症状を治させるというのであれば、無謀な話です。