喘息の発作というのは、ほとんどの場合前兆があります。この前兆をうまくとらえるだけで発作をなるべく起こりにくくして、吸入などをすることによって早めに苦しくなってしまうのを対処できます。実はこれを知るということは、早く治療するために絶対知っておいたほうが良い知識です。なぜそこまで言い切るのかということについて、ちょっとばかし冒頭ではお付き合い頂きます。そんなの面倒だよという方は、さくっと中盤の本編まで飛ばしてください。そんな些細なことも発作になっていたのかと新たな発見にもなるかもしれません。
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喘息の発作の前兆を知ることがなぜ大事か
さて、現代の喘息の治療を考えた場合、なるべく気管支の炎症を薬で抑えつつ、大丈夫だよと体に教え込んで治療を進めていきます。その間に自分の治癒力で気管支をなるべく元通りにするのです。しかしながら、喘息の発作を薬によっておさえているのに、頻繁に発作を起こしている状態ならば、今せっかく行っている治療がどんなに凄いものであっても遠回りになってしまいます。だからこそ、喘息の発作の前兆というのを知るべきなのです。予め発作が酷くなる前に吸入をしておけば、それだけ苦しむ時間も減るのです。そして、完治(厳密には寛解)の近道にもなるのです。
喘息の発作の前兆一覧
・くしゃみが出る
これは二通りの見方がありますが、くしゃみが出てしまうのは喘息の発作の前兆とも言えます。特に重度の発作に繋がりやすい方は、くしゃみをしただけでもすぐに気管支に影響を及ぼして苦しくなってしまいます。実際に筆者がこのタイプで、くしゃみをするときはなるべく勢いよく出さずにする癖がついてしまいました。それだけ発作が起こると辛いです。また、もう1つの見方としては、アレルゲンがあって、くしゃみが起こることもあり、あなたが持っている喘息がアレルギー性のものであれば、これも発作の前兆となってしまうので要注意です。
・笑う
これは重度の発作の患者の場合です。笑うことによって気管支が炎症してしまうこともあります。ただ、ここまでなっているには理由があり、薬があっていない可能性もあります。発作の前兆として知って、笑うなというのは酷な話すぎます。むしろ、メンタルを上向きに保つことで、喘息というのは改善しやすいです。なるべく今のお薬を病院に見直してもらいながら、発作の前兆の1つとして覚えておいてください。しっかりと合っている薬ならば、この程度では重度の方でも発作は起こりにくくなります。
・不意に咳をしてしまう
例えば喉のイガイガがあったり、何かを吸い込んでしまったり、食べ物を食べているときに香辛料を吸い込んでしまったりというようなケースも発作の前兆となってしまいます。こればかりは想定できない話であるので、なるべくこのようなシーンに出くわすと、今は発作の前兆にきたなという意識を持ってください。このタイミングで吸入をしてみるのも良いです。早めの対処が必要になるので、今発作が起こっていなくとも吸入をあえて予防的に使うことで快適な生活が送れます。
・低気圧や台風がやってくる
台風がやってくるのも低気圧になる原因の1つですが、とにかく気圧が下がっていれば、喘息の発作の前兆になってしまう可能性があることを覚えておきましょう。人間は少なからず、このタイミングでストレスを抱えております。特に意識しなくとも、なんとなくこのような日はだるかったり、調子が優れないという方は特に発作の前兆となっている可能性が高いです。子供よりもこれは大人の方が大半は当てはまるかもしれません。現在の天気情報を見て、気圧が1000hpaを下回っていればかなり注意です。
・雨が降る
先ほどの低気圧ともかぶっているような内容ですが、もう1つ発作の前兆となる理由があります。それは、雨が降ると地面が濡れ、水分が蒸気として上がってきます。そうすると、その中にアレルゲンが含まれていたり、体にとって不要な物質が含まれていることがほとんどです。これが引き金となって、発作に発展してしまう方は結構多いです。苦しいと思うかもしれませんが、マスクで対応してみたりすると案外このような対処をしておくと、雨の日は快適に過ごせる確率が上がります。特にこんな日は何だか知らないけど気分が乗らないという方や落ち込みやすい方はお気をつけください。
・気候的に寒くなる
気管支は炎症が起こることによって激しくなります。一般的には、寒さが気管支に影響を与えており、寒さそのものが発作の前兆となっているとの見方があり、間違ってはおりませんが、考え方が違います。人間は恒温動物で、常に体温を一定に保とうとします。そこに、寒さが与えられば、もちろん体温を一定に保とうと頑張ります。その結果、気管支までも過剰に温まってしまう可能性があり、そこから発作に繋がってしまうという考え方が厳密には正しいです。秋や冬などのシーズンはこんなことからネックウォーマーなどを使って対策しておきましょう。
・運動をする
例えば、スポーツまでとはいかないものの、走らなければいけない状況などに遭遇すると発作の前兆になってしまいます。普段喘息の方の気管支というのは、軽い炎症を起こしている状態ですが、激しい動作によって、それが助長されてしまいます。特に3日以内で発作があったのであれば、確実に発作となってしまうのでかなり注意してください。周りに何と言われようがダラダラ動いてやるくらいの精神で居ましょう。こうアドバイスするのも、喘息の方というのは意外と真面目な性格であることが多いからです。
・アルコールを摂取してしまう(食べ物にも注意)
意図的にせよそうでないにせよ、アルコールの摂取は喘息発作の前兆となってしまうことがあります。これはアルコール誘発喘息とも呼ばれております。吸入に入っているアルコール成分だったり、単純な飲酒だったり、洋菓子などには微量ながらも風味を良くするためにアルコールが含まれていることがあります。
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・怒られたり注意されたりする
これはまだまだ若い年齢の方や、そもそも学生である場合は怒られたり注意されたりすることもあると思います。この場合、自分にとってストレスが溜まってしまいます。喘息の発作はストレスが引き金になっているケースがあるので、そのような場合に遭遇したら発作の前兆になっているなと思ってください。これを見て、子供を叱ることをためらう大人の方へアドバイスですが、ちゃんとした理由があって、怒ったり注意したりするのであれば、本人がこれから生きていく上でメンタルを立派に成長させるためや、考え方をしっかりとさせるための必要な行動になるので、ためらわずに注意してください。また、ストレスは生きているとどうしても避けられないことです。うまくサプリなどに頼ってみるのも良いです。
・風邪をひく
これは高確率で喘息の発作の前兆となっております。咳が出てしまうのは喘息発作を誘発してしまう原因になってしまうのは当たり前と思うかもしれませんが、気管支に細菌感染をしていたり、それによって熱が起こって体温が上昇することで、発作に繋がってしまう可能性もあります。大半の喘息の方が、風邪をひきやすい免疫力が落ちている体質になっているため、風邪には過剰なくらいに注意しておきましょう。そして、苦しいのであればすぐに病院に行くようにしてください。
・慢性的な疲れを抱える
これはいつ喘息が起こってもおかしくないなという前兆として覚えておきましょう。疲れると体の体温が上がってしまいます。また、同時にストレスも感じているため、なるべく神経を落ち着かせるために休養を心がけましょう。特に喘息が最近は酷いなと感じているのであれば、体を休めることが会社に行っている方でも学校に通っている方でも最優先です。体調が優れないと物事もうまくこなせません。周りからサボりだと思われようが、自分の体調管理をしっかりとしている証拠なのでそのあたりは自信を持って休養しましょう。